女性にとってウズベキスタンの治安は?
2019年ごろから2023年9月現在に至るまで、何度もビジネス関係でウズベキスタンに行き、見て来た私から見て、今回は女性にとっての治安に関して記事を書きます。結論から言えばアメリカやほとんどのヨーロッパ諸国やほとんどのアジア諸国、東南アジア諸国よりも治安は良いと考えています。私がその様に思う理由についてもお話させて頂きます。
女性一人で夜歩いている
夜遅い時間帯でも一人で歩いている女性は大勢います(私が主に滞在するタシュケント)女性だけのグループも沢山いて夜遅くまで飲食店にいる姿も見かけます。そして、私自身も特に怖い思いなどしたことはありません。よほど東南アジアに行った時やアメリカに行った時、トルコに行った時などの方が危ないと感じました。そのような国の方があからさまにおかしい人が近寄ってきたり、付きまとわれたりしました。もし女性が一人だったらと思うと、非常に治安が悪いと思ったものですが、ウズベキスタンは違います。別に私が、夜で歩いてくださいと推奨しているわけではありませんので、誤解しないで頂きたいのですが、事実を話しているだけです。日本と比べたら治安は良いというわけではありませんが、世界的に見ても圧倒的に治安が良い方であると私は思います。
国境付近だけは避けましょう
ズベキスタンの一部の地域、特に国境付近では治安が不安定な場所もあるため、事前の調査や注意が必要です。特に、近隣諸国との国境地帯は不正越境や麻薬密輸のルートとなっている場合があるため、特別な許可なしに訪れることはできない地域もあります。アフガニスタン国境、キルギス国境などたびたび問題が起こったりしています。その様な地域はそもそも避けるべきであり、自分からその様な場所に行くおかしな人はいないと思いますが、注意しましょうと言うよりも行かないことが当たり前ですね。それで自分の身に何か起こって被害者だと騒ぐおかしな人にはならない様にしましょう。
服装や行動などに注意する
ウズベキスタンは宗教色が比較的強い国です。緩和なところも多々あるのですが、特に女性は出来れば避けた方が良い服装や行動などがあります。特に一人の時には気にした方が良いかもしれません。治安というものは、その人の行動次第でも変わってきますので、可能であれば対応する様にしましょう。あくまで以下で話をさせて頂くのは、気にする人が一定数いるからこそお話させて頂いております。全てのシーンにおいて必要とされることでは無いことをご理解下さいませ。
服装について
一部の地域や状況を除いては女性の服装について比較的寛容な側面もあります。しかし、特に宗教的な場所や地方部を訪れる際には、伝統的な価値観を尊重する服装が求められることもあります。地域や訪問する場所の特性を考慮し、適切な服装を選ぶことが大切です。地元の人々の服装や態度を観察し、適切に振る舞うことで、地元の文化や習慣を尊重しながら、より深く国を楽しむことができるでしょう。以下ではウズベキスタンで女性が服装において注意すべき点を挙げてみます。
露出の少ない服装
可能な限りデコルテ、上腕、太ももなどの露出はなるべく避けるべきです。肩や腕、膝を隠すような長袖のトップスや膝下のスカートやパンツを選ぶとよいでしょう。
ヘッドスカーフ
宗教的な場所、特にモスクを訪れる際には、ヘッドスカーフを着用して髪を覆うことが推奨されます。日常生活や都市部での外出時には必須ではありませんが、地方部ではヘッドスカーフを巻くことで地元の人々とのコミュニケーションがスムーズになることもあります。
フィット感のある服は避ける
体のラインを強調するようなタイトな服は避け、多少ゆったりとしたものを選ぶとよいでしょう。
足元
オープントゥのサンダルやヒールの高い靴は、特定の場所や状況においては避けた方が良い場合があります。特に宗教的な場所を訪れる際には、つま先が隠れる靴を選ぶと良いでしょう。
色とデザイン
派手な色やデザインよりも、落ち着いた色やシンプルなデザインの服を選ぶ方が無難です。
行動や態度について
ウズベキスタンは、伝統的な中央アジアの文化とソビエト時代の影響を併せ持つ国であり、一般的には友好的で親しみやすい国民性を持っています。しかし、特に女性として訪れる際にはいくつかの注意点や振る舞いについて知っておくと良いでしょう。
公然とした身体的接触を避ける
ウズベキスタンでは、特に異性との間での公然とした身体的接触は控えられる傾向にあります。たとえば、公共の場所でのハグやキスは避けるべきです。
握手に関して
男性との握手は、男性が手を差し出してきた場合にのみ応じるのが無難です。女性はむやみに自分から男性に対して握手をしに行かない方が良いでしょう。
飲酒について
公共の場所での飲酒は控えるようにしましょう。バーなどの専用の場所では問題ありませんが、公然と飲酒することは好ましく見られない場合があります。
大声などの行動はしない
ウズベキスタンの人々は温かく、親しみやすい国民性を持っています。過度な身振り手振りや大声を避けながら、笑顔や感謝の意を表すことで、地元の人々との良好な関係を築くことができるでしょう。
身分証の携帯について
外出中に警察官から身分証の提示が求められることがあり、この際に身分証が無ければ一時的に拘束される可能性もあります。外出の際は旅券(パスポート)などの身分証明書を必ず携行してください。
夜間外出の際の注意点
ウズベキスタンでの夜間の外出に際して、女性の観光客や旅行者が注意すべき点は以下の通りです。治安が比較的良いとは言え、注意することは重要です。なるべく夜間の外出は避けるべきですが、どうしても外出したい。する必要があるという場合にはウズベキスタンに限った話ではありませんが、以下の点に注意しましょう。
照明の少ない場所は避ける
一部のエリアでは夜間の照明が不足しているため、暗い道や照明の少ない場所は避けることをおすすめします。
アプリやホテル手配の交通手段を利用
夜間に移動する際は、タクシーアプリやホテルに手配してもらうタクシー利用すると、声をかけられたり、その辺の道に止まっている適当なタクシーに乗るよりも安全です。無作為に道でタクシーを拾うのではなく、信頼できるタクシーサービスやホテルから手配してもらう方法を選ぶと良いでしょう。
人気のない場所を避ける
人が少ない場所や閑散としたエリアは、特に女性や単独での外出時には避けたほうが良いです。
地元民のアドバイス
ホテルのスタッフや地元の友人からのアドバイスや推奨を受け入れ、その情報を基に移動や外出の判断をすると安全です。彼らは少し変な場所や避けるべき場所などの情報を持っている場合があります。
飲酒の際の注意
夜間のバーやクラブでの飲酒時は、飲み物を自分の目の届く範囲に保持し、知らない人からの飲み物の提供は避けるようにしましょう。
所持品の管理
貴重品は最小限に持ち歩き、ホテルのセーフティボックスなどに預けることをおすすめします。また、バッグやポケットに入れた貴重品には常に注意を払い、ピックポケットから身を守るための対策を取ると良いでしょう。
連絡先の確認
万が一の事態に備えて、ホテルや滞在先の住所、電話番号を常に携帯し、現地の緊急連絡先(警察や大使館)を事前に確認しておくと安心です。
日本国政府の情報も確認しよう
在ウズベキスタン日本国大使館も随時日本人のための情報を配信しています。また、治安情報に関しては外務省海外安全ホームページなどに危険レベルの情報などが記載されています。ここでは2023年9月27日現在のそちらの情報を抜粋して紹介します。
レベル3:渡航は止めてくださいと言う地域
フェルガナ、ナマンガン及びアンディジャン各州のタジキスタン及びキルギスとの国境沿い山岳地帯(キルギス領に囲まれた飛び地ソフ及びシャヒーマルダンを含む)
ウズベキスタン政府は、イスラム過激派組織や麻薬の密輸組織等に対する対策の一環として、過去にタジキスタン及びキルギスとの国境沿いの山岳地帯に地雷を埋設しました。未だ埋設地雷の除去作業は完了していないため地雷の一部が残されていることもあり、非常に危険です。同地域への渡航は止めてください。
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
アフガニスタンとの国境付近で警戒が強化され立ち入りが制限されている地域。
隣国であるアフガニスタン国内では2021年8月15日にタリバーンが首都カブールを制圧し、以降も「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)ホラサーン州」によるテロが多発する等、情勢及び治安は極めて不安定かつ危険です。アフガニスタンとの国境沿いの地域の治安情勢は、イスラム過激派組織の勢力が強い隣国アフガニスタンからの影響を受けやすく、不測の事態が発生する可能性があります。ウズベキスタン国境警備隊により警戒が強化され立ち入りが制限されている地域、鉄条網が敷設されている地域への不要不急の渡航は止めてください。
レベル1:その他の地域
その他の地域の治安情勢は比較的平穏で安定していますが、十分注意してください。とのことです。よほど自分から無理に行こうとしない限りレベル3、レベル2の様な場所には行かないでしょう。行って何か起きたとしてもそれは人災だと思います。
最後に
ウズベキスタンの治安は女性にとってどうなのかについて書かせて頂きました。記載の通り、都市部では女性が一人で夜歩いている姿も頻繁に見かけます。夜女性が一人で歩けない国など沢山あります。日本人が多く行っている他の国の方がよほど危ないです。しかし、中央アジア諸国の方が危ない様な見方が多い(イメージもあるが、そもそも忖度する必要が無い地域だから)と思います。アフガニスタンに近いことや旧ソ連の構成国であるということが大きな理由としてあると思います。イメージって本当にすごいなと思います。事実を見れる人にだけこの情報が届くことを願っています。また、他にもウズベキスタンに関する様々な情報を記事にしておりますので、ぜひそちらもご覧下さいませ。