中央アジアとは、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの5カ国を指します。それぞれの国には共通した文化や習慣などもありますが、特徴もあります。これらの国々では、どこか一カ国で成功したビジネスモデルは横展開がしやすいというメリットがありますので、市場規模も考えられているより大きく見積もることが可能です。全体的に経済成長率、人口増加率も高く、東南アジアなどにばかり目を向けている人がいるのが私は理解出来ません。多くの国が大の親日国です。中央アジアでビジネスを考えたら良いのにといつも思っています。そんな5カ国の中央アジア諸国をビジネスとして見た場合の比較や、私の考える大きな可能性についてお話していきます。
中央アジアビジネス5カ国の比較
分かりやすく、ざっくりとではありますが、自分なりに5カ国の比較をさせて頂きます。私がメインで主戦場にしているのは、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスの3カ国です。理由としては中央アジアでビジネスを考えた場合、圧倒的にこの3カ国が良いと考えたからです。ではそれぞれ、私の主観が大きいですが比較させて頂きます。
カザフスタン
中央アジアの国々の中で最も経済発展している国です。石油が採れることが主な理由で、今は経済発展が落ち着いています。物価も高く、富裕層をターゲットにしたビジネスを考えるなら現状ではカザフスタンがベストチョイスです。エネルギー関連でとてつもなく大きな仕事もここでは取ることが出来ます。弊社のカザフスタン営業所長から政府関係、エネルギー関係の仕事はアプローチが容易です。コンプライアンスなどがきつい企業にはおすすめ出来ません。仕事が決められないからです。
ウズベキスタン
中央アジアの国々の中で最も伸びしろがあり、人口も最も多く、建設ラッシュが始まっています。私が最も可能性を感じている国がウズベキスタンです。政府関係や、大きな仕事はステップが多く、カザフスタンほど簡単には進みませんが、弊社のウズベキスタン営業所長からあらゆる政財界人にアクセス出来ます。不動産投資などを考えるなら一番はウズベキスタンだと思います。人口増加率や経済成長率を見ても、仕込むならこの国ですね。ビジネス面ではあらゆる分野で可能性があります。弊社で最も多くの依頼をいただいている国でもあります。詳しくはウズベキスタン進出に関する記事もありますので、そちらも参考にしてください。
キルギス
中央アジアの国々の中で最も自然が美しく、過ごしやすい国です。物価も安く、建設ラッシュが起こっています。経済規模は先述の国々には全く及びません。しかしながら、興味を持つ人は増えてきており、中央アジアの中で日本人が最も好きになる人が多い国かもしれません。意外かもしれませんが、遊び関係も充実している国です。中央アジアでビジネスを開始する国としては最もおすすめです。理由は、小さい投資から開始することが可能で、キルギスで成功した後には横展開が容易だからです。私の妻の母国でもあり、家族が沢山いるので、ビジネス面で最も小回りが利きます。詳しくはキルギス進出に関する記事もありますので、そちらも参考にしてください。
タジキスタン
中央アジアの国々の中で最も貧しく、経済が発展していません。ビジネスを考えた場合に最も競合が少なく、モノにすると面白いのかもしれませんね。私は信頼出来るパートナーをこの地で見つけることが出来ませんでした。そのため、サービスの対象外となっている国です。
トルクメニスタン
中央アジアの国々の中で最も謎に包まれた国です。北朝鮮と一緒に引き合いに出される国ですね。ある意味で、トップを落としたらなんでも出来るぐらいのすごさを秘めているのかもしれませんが、私もこの国には行ったこともありません。そしてこれからも行くことは考えていません。チャレンジャーは心躍る国かもしれませんが、おすすめは出来ません。
データで比較
データは、人口は2023年国連情報。在留邦人数は外務省データ。それ以外はIMFの2022年データ。です。簡単にはなりますが、主な比較として指標になりやすいデータの比較です。
項目 | カザフスタン | ウズベキスタン | キルギス | タジキスタン | トルクメニスタン |
面積 | 272万4900平方キロメートル 世界9位 | 44万7400平方キロメートル 日本の1.2倍ぐらい | 19万8500平方キロメートル 日本の半分ぐらい | 約14万3,100平方キロメートル 日本の40%ぐらい | 48万8,000平方キロメートル 日本の1.3倍ぐらい |
人口 | 1960万人 | 3520万人 | 670万人 | 1010万人 | 650万人 |
言語 | カザフ、ロシア | ウズベク、ロシア | キルギス、ロシア | タジク、ロシア | トルクメン、ロシア |
GDP | 2258億ドル | 804.2億ドル | 110.5億ドル | 104.7億ドル | 780.0億ドル |
一人当たりGDP | 11440ドル | 2280ドル | 1626ドル | 1064.1ドル | 12500ドル |
経済成長率 | 3.2% | 5.7% | 7% | 8% | 1.8 |
在留邦人数 | 126人 | 152人 | 118人 | 58人 | 14人 |
中央アジアビジネスでの注意点
情報はあくまでカザフスタン、ウズベキスタン、キルギスでの情報がメインとなり、その他は情報が少なく、語れるほどではありませんが、ある程度共通した注意点を書かせていただきます。
文化
中央アジア諸国は元々コミュニストの国です。今は変わったとは言え、政府機関の役場などの対応は非常に悪いです。ビジネスでも、届け出や、許可関連の取得などが必要となり、行く必要があります。コネがあったり、内部に親族などがいないと膨大な時間が掛かったりします。日本とは違います。行けばやってもらえるなんて思っていてはいけません。時間的感覚も、正確ではありません。日本が異常なほど正確であると考える必要があります。私もいつもイライラしていました。あらゆる部分で日本とはビジネスの進め方や考え方が違います。今では理解していますが、時間を要しました。
見極め
日本人がビジネスで来ているということは、それをカモだと認識する現地人も少なからずいます。お金目的で近づいてくる人間も多いです。そして、そんなに力がなくても、自分は政府関係者と話が出来る。だとか、アピールしてくる人間は多いです。そして、多くの日本人はそういった人に騙されるパターンが多いです。そのため、中央アジアでは本物を見極めてビジネスを進める必要があります。
予定
日本企業や日本人は、何事も未来を見通した予定を立てたがります。予定通りすすまないことに対して怒りを覚える人も多いでしょう。私もその一人でした。今では希望の予定と、想定を分けて考えています。大きくずれが生じたり、計画変更があることを見越す必要があります。予定が変更されることなどは当たり前です。柔軟な対応力が求められます。
最後に
いかがでしたか?中央アジアビジネスのお話をする上で、私が思いついたことを記事にしてみました。大きなビジネスチャンスがありますが、良いことばかりではありません。だから、注意点も少し書かせていただきました。中央アジアでビジネス進出など興味がある人はぜひチャレンジしてみてください。もし行き詰ったり、現地でトラブルなどありましたら、弊社で対応可能なので、お気軽に問い合わせフォーム、もしくはLINEでご連絡下さいませ。また、他にも様々な記事を書いていますので確認してみてください!