ウズベキスタンへの進出支援について、弊社では数は少ないものの、複数社のコンサルティングを行っております。ウズベキスタンのパートナーが奈良市の観光大使を務めており、政財界共に多くのコネクションがあるので、業種は問わず対応が可能です。そのため多くはありませんが、毎月数件の問い合わせがあります。それだけではなく、最近ウズベキスタン側からの依頼も増えてきました。「日本製品の取り扱いをしたい。」という相談から、政府筋からの「政府支援で日本の製品をウズベキスタン企業に広げたい。手伝ってくれ。」とかですね。まずは仕事にならなくても個人的に手伝いをしたりしている案件も増えてきました。コロナ開けてから特にウズベキスタンと日本の間でのビジネスがどんどん熱くなる気配を感じています。ウズベキスタンは日本とは違います。まだまだコネの社会ですし、誰と組むかというのは大きな差が生じます。そして、正直多くの場合は嘘や誇大トークが多いのも事実です。日本企業には、この成長する国で活躍して欲しいと思いますし、多くの会社のサポートを弊社でしたいと思っています。もっと多くの人、企業がウズベキスタンに興味を持ってほしいと思いながらこの記事を書いています。
ウズベキスタンでの販路拡大
まずは、最も日本企業にとってチャレンジしやすいのが、ウズベキスタンでの販路拡大の試みでしょう。弊社でもウズベキスタン国内において大手のショッピングモールに商品を出しているバイヤーなど、多くのルートはあります。ウズベキスタンで日本企業様が自社の製品を売る場合にいくつかのハードルや問題が発生することが多いです。もしウズベキスタンに何かを売りたいと考えている人は以下の点に注意してください。
現地企業への販路拡大のリスクや壁
ここで日本企業がウズベキスタン進出を進める時に起こりやすい悩みを紹介します。
独占販売権や総代理店などを求めたがる
ウズベキスタンの買い手は、日本企業様の商品を扱うにあたり、独占販売権を求めたがる傾向にあります。自分たちが取り扱いを始めてPRを開始したら、それを嗅ぎつけた他の企業などが直接その日本企業に連絡して商品の取り扱いをしようとするからです。それが当たり前になっており、それをウズベキスタンの買い手は大抵嫌います。かと言って日本企業からしたら独占販売権や総代理店の権利をこの会社に渡して良いのだろうか?と言う悩みが生じます。そんな場合には相手が納得する条件(期間を設定してその期間のみ認めるなど)を提示すると問題ありません。
キーマンへのキャッシュバック
日本の大手企業でも、公には出していませんが、これはどこでも行われていることですね。特にウズベキスタンなどの国では、決定権がある方に対してのキャッシュバックもしっかり提案することが成功への秘訣です。彼らは自分から言うことはあまりありません。信用している相手にはオープンに言います。良い商品なら決まるということもありますが、綺麗ごとだけで進むよりも、現実的な進め方をする方が確実性は上がります。
文化の壁
日本企業は良い意味でも、いや、悪い意味という方が多くを占めるが、柔軟性があまりにもなさすぎる。海外相手と言っても、イージーな多くの企業がすでに進出しているところに海外進出しており、自分たちのやり方が正しいと思っている傾向がある。ある意味正しいとも言えるかもしれないが、はっきり言ってバカである。少し譲歩すれば進むところも、固い頭のせいで進まないことが多い。例えば、、、お互いに質問をして、日本側「そちらが先にこの情報を出してください。」ウズベキスタン側「いいや、まずそちらがこの情報を出さないと確認の出来ません。」日本側「これは弊社の決まりであり、他の海外の取引先にも同じ流れでやっています。ウズベキスタンだけがおかしいので、合わせてください。」ウズベキスタン側「我々の常識ではそれはあり得ない。」などと無駄なやり取りの間に入ることも多いです。それも仕事なんですけどね。
ウズベキスタン拠点設立の壁
現地企業への販売だけではなく、日系企業として自らが拠点をウズベキスタンに置く場合の問題点を挙げてみます。
現地駐在員確保
私の周りのお手伝いさせていただいている進出準備中の企業様や、相談に乗っている企業様の傾向を見ていると、最も苦慮している点が、現地の駐在員の確保です。まず異国の地、さらに言えば、ウズベキスタンという未開の地に出向くという従業員がなかなか見つからないという点です。ウズベク語をマスターしている日本人なんていないわけですから、ロシア語は最低話せないといけません。すると、おのずと現地の限度と日本語をマスターしている人材もセットで必要になってきます。これがなかなかハードルが高いのです。もし見つかったとしても、その方がウズベキスタンの地でしっかりやっていけるのかどうかという不安もあります。そんなことで、弊社では、現地拠点の設立サポートだけではなく、そのあとの運営サポートまでしてもらえないかという相談が多いです。
手放しで信用は出来ない
どこの国でもあまり変わらないかもしれませんが、信頼出来るルートをいきなり見つけることは非常に困難です。私の場合はパートナーとその親族などを手繰ればあらゆる分野に高い信頼をおける人物を見つけることは出来ますが、ウズベキスタン進出に協力なコネクションを一から構築することは容易ではありません。お金も時間もかかります。契約を交わしたから大丈夫というものではありません。十分注意しましょう。
政府関係ルート選定
ウズベキスタンをはじめとした中央アジア諸国は、政府関係者が多大な影響力、力を持っています。私も政府との打ち合わせのセッティングや交渉を依頼されることは多いのですが、ルート選定を間違えると時間とお金が無駄になるどころか、ゼネコンの下請けの様な人たちが何人も間に入ってしまって、もし仮にその遠い道のりを進んで仕事が決まっても、利益が希薄になってしまうことは良くあるでしょう。弊社では、いくつかのルートでどれだけ最短で、どこが最もキーとなる人物に最短でたどり着き、仕事にすることが出来るのかを選定して実行します。正直な話、ウズベキスタンの人たちは親族も多いし、辿ればすぐに政府関係者に行きつきます。だから、政府に話が出来るなんて言う人はいくらでもいるんです。私は協力で日本の仕事の進め方も理解しているパートナーがいますが「私は政府関係者と話が出来る。私なら簡単にあなたのしたいことを実現出来る。」なんて言う人は非常に多いです。踊らされない様に十分注意して下さい。
柔軟な判断とスピードが進出成功には重要
日本企業のサポートをしている中で、日本とウズベキスタンの間の大きな壁というか、違いですかね。これはベンチャー企業の経営陣の方には分かってもらえるかもしれませんが、日本は意思決定期間が非常に長いです。その間に〇国とか、その他に仕事を搔っ攫われます。決定が遅い地点で「やる気が無い」と思われることも少なくありません。私はその様な点もしっかりウズベキスタンサイドに伝えた上で進めますし、随時「今こういう状況で、こんな話をしていて、こうなっているから待ってね」という話を定期的に伝えます。それがないとウズベクサイドはただ不安になっていきます。基本的には早い方を選ぶ傾向がありますので、ウズベキスタンと仕事をする際にはそういった点を考慮しておきましょう。
進出スタートを切れない企業様がほとんど
あくまで私が知っている中では、ウズベキスタンを視察する日系企業は増えてきました。あそこにこんな会社が来ていたよ。とか、タシュケントに〇〇〇の関係の人が来ているよ。なんて話を聞くことも多いです。気づいている人はウズベキスタンのポテンシャルに気づき始めていて、動き始めているんです。でも、上記であげた壁もそうですが、なかなかそれが実現できていないんですね。しょうもない現地協力者が手伝っていたりして、私の方で確認したら、ウズベキスタン側では毛嫌いされている人物だったりとか。。。いろいろあります。なんて勿体ない。簡単なことなのにと思うことも少なくありません。弊社も出来たばかりの会社ですし、大きくもありません。だから、信頼を得れるのはやはり大手だったり、商社だったりかもしれませんし、仕事もその様なところに行くかもしれませんが、私の方がよほどやれるのになと思うことばかりです。ウズベキスタン進出後でも構いません。進出前にも壁にぶち当たってしまった。何かトラブルが起こって解決出来ないなどという相談でも構いません。何かありまいたら弊社にお問合せくださいませ。
ウズベキスタン進出は大きなチャンス
ウズベキスタンのポテンシャルについては以前記事に簡単に書かせていただきましたが、ウズベキスタンの人口増加率や経済成長率は目を見張るものがあります。ウズベキスタン市場で成功するということはウズベキスタン一カ国だけの成功に留まらないことが多いです。ウズベキスタンでうまくいけば、そのまま他の中央アジア諸国に対してもそのまま展開出来る可能性が高いからです。文化なども似ているし、ローカライズが容易です。まだまだ日本企業はほとんど進出していません。私はもっともっと日本企業にウズベキスタンに進出してもらって、日本の存在感を示してほしいと思っています。そして弊社でぜひそのお手伝いが出来れば幸いです。あなたからの連絡をお待ちしております(お問合せフォームはこちら)。