キルギスの通貨ソム(SOM)とは?
キルギスの通貨「ソム」(som、キルギス語で “сом”)は、キルギス共和国の公式な通貨です。2023年9月24日現在、Google先生に聞いたところ、1 キルギス・ソム は1.67円となっております。ソムに1.67をかけると日本円での価値となります。
記号とコード
キルギスの公式通貨であるソムの通貨記号は「с」として表現されます。ISO 4217の通貨コードは「KGS」です。
通貨の歴史
キルギスの公式通貨であるソムは1993年に導入され、それ以前のソビエトルーブルに取って代わりました。ソムの導入はキルギス共和国がソビエト連邦からの独立を果たした後の経済的な独自性を確立するための一環でした。
紙幣と硬貨
ソムはいくつかの額面の紙幣と硬貨で発行されています。紙幣のデザインには、キルギスの歴史的な人物や風景が描かれていることが一般的です。
経済
ソムは浮動為替レート制を採用しており、国際市場におけるその価値は変動します。キルギスの経済や中央銀行の政策、および国際的な経済状況によって、ソムの為替レートは影響を受けます。
各種紙幣と硬貨の紹介
私の妻の財布に今あった紙幣と硬貨の写真を撮影して紹介します。5000ソム紙幣だけは今なかったので、画像を引っ張ってきました。
5000ソム紙幣
こちらが最も大きい単位の紙幣になります。2009年から2016年まで発行されました。基本的にこれを持っているキルギス人は少ないです。あまり大きなお金を使うことが少ないので、ATMでお金をおろしても5000ソム紙幣が出てくることは稀です。サイズは156×73mmです。
2000ソム紙幣
こちらが2000ソム紙幣です。キルギス国家通貨導入 25周年記念(2017)に発行されました。マナスの記念碑、様式化されたユルトがデザインされています。裏側にはイシククル湖の上を飛ぶワシが描かれています。技術で製造された通貨だと現地の人々は言っています。近年のソムの紙幣は、偽造を防ぐためのさまざまなセキュリティ機能が取り入れられており、これには、透かし、セキュリティスレッド、隠しイメージ、カラーシフトインクなどが含まれます。サイズは156×76mmです。
1000ソム紙幣
こちらがキルギスの通貨として、先述の2000ソム、5000ソムに比べて圧倒的に使用頻度が高くなる1000ソム紙幣です。これより小さい紙幣が多く使用されています。私が撮ったこちらの紙幣、実は最近新しくなったみたいで、所有していた新1000ソム紙幣です。紹介の情報は旧紙幣の情報になりますが、2010~2016年まで発行されました。表面に描かれているのはジュスプ・バラサイン(1019年~1085年)は詩人、政治家、宰相、哲学者でした。裏側のデザインはスライマン・トゥー・セイクリッド・マウンテンにある「ソロモンの玉座」記念碑です。サイズは150×71mmです。
500ソム紙幣
こちらのキルギス通貨は500ソム紙幣。2010~2016年まで発行されました。表面のデザインはサヤクバイ・カララエフ(1894~1971)叙事詩「マナス」の偉大な語り手として歴史に残る人物です。裏面のデザインはタラスのマナス廟。サイズは144×68mmです。
200ソム紙幣
こちらのキルギス通貨は200ソム紙幣です。2010~2016年まで発行されました。キルギスの詩人、劇作家であるアリクル・オスモノフ(1915~1950)が描かれています。裏面はアリクル・オスモノフによるイシククルとイシククル湖の風景に捧げられた詩の一節がデザインされています。サイズは138×66mmです。
100ソム紙幣
こちらのキルギス通貨は100ソム紙幣です。こちらの紙幣は200年~2016年に発行されました。表のデザインはキルギスの作曲家、即興詩人、歌手のトクトウル・サトゥルガン・ウル(1864~1933)とキルギス国旗のトゥンデュクのシンボルです。裏側はトクトウル水力発電所、動物の様式化された微細画像、キルギスタンの頂上がイメージされています。サイズは132×63mmです。
50ソム紙幣
こちらのキルギス通貨は50ソム紙幣です。2009~2016年まで発行されました。表のデザインはクルマンジャン・ママトバイ・キズ(またはクルマンジャン・ダトカ)(1811~1907)、キルギスの傑出した政治家。その他オジン建築群の塔、国家装飾品などがデザインされています。裏面はキルギスのグレート シルクロードの古代建造物の 1 つであるオジン建築群のミナレットと霊廟がデザインされています。サイズは125×61mmです。
20ソム紙幣
こちらのキルギス通貨は50ソム紙幣です。2009~2016年まで発行されました。これが紙幣で最も単位の小さな紙幣になり、以後硬貨となります。表はキルギスの詩人トオロク・モルド(本名:バユムベト・アブドゥラクマン・ウール(またはアブドゥラクマノフ))(1860年~1942年)の肖像、民族弦楽器チョムズ、および国家紋章がデザインされており、裏面はタシュ・ラバトのキャラバンサライと周囲の天山山脈がデザインされています。サイズは120×58mmです。サイズはここまでくると結構小さな紙幣ですね。
10、5、3、1、0.5ソム硬貨
10ソム硬貨
キルギスの通貨の硬貨の中で現在最も大きな10ソム。2009~2014年まで発行されました。裏面のデザインはキルギスの伝統的な飲み物「キュムズ」を入れる革製の容器「クコル」。各「kookor」イメージには、三角形で表される「tumar」のシンボルが付いています。後者は、さまざまなキルギスの工芸品で広く使用されています。
5ソム硬貨
こちらはキルギスの通貨の5ソム硬貨です。2008年に発行されました。裏面のデザインは10ソム硬貨と同様で、縁だけ少し違います。重さ4.2g直径23mm暑さ1.53mmです。
3ソム硬貨
こちらはキルギスの通貨の3ソム硬貨です。5ソム通貨と同様に2008年に発行されました。デザインは5ソム通貨と同じで、重さ3.2g直径21mm厚さ1.4mmです。
1ソム硬貨
こちらはキルギスの通貨の1ソム硬貨です。発行年やデザインは3ソム同様。重さ2.5g直径19mm厚さ1.35mmです。
現地における通貨ソム
ソムはキルギス国内で広く受け入れられています。都市部ではクレジットカードやデビットカードも利用できますが、地方やリモートエリアでは現金が主な支払い手段となります。
日本人など観光客の注意点
観光でキルギスに来る際には、持ってくる通貨はドルにしましょう。日本円などなんの価値もありません(現地通貨ソムに換金できるところが無い)。もし出来たとしても手数料が30パーセントなど高額になるケースもあります。日本円が世界中で通用すると思わないことです。また、JCBなどのカードを持ってきても意味がありません。使えません。最も利用出来る場所が多いVISAカードなどをおすすめします。
キルギスの通貨、ソムの価値を左右する要因
キルギスの通貨、ソムの流通量は小さな国なので極めて小さいです。そのため、通貨の価値も変動しやすい部類です。価値を左右する要因をいくつか見て行きましょう。
経済的指標
インフレ率、失業率、経済成長率などのマクロ経済的指標は通貨の価値に影響を与えます。高いインフレ率は、通常、通貨の価値を低下させる要因となります。
金利
キルギス中央銀行が設定する金利は、投資の流入や流出を影響し、それに伴ってソムの価値に影響を及ぼします。
外国直接投資
外国からの投資の流入は、ソムの需要を高め、その結果として通貨の価値を上げる可能性があります。
商品価格
キルギスは、金や他の鉱物資源を輸出する国であるため、これらの商品の世界市場価格の変動は経済に影響を及ぼし、ソムの価値にも影響を与える可能性があります。
政治的安定性
政治的不安や社会的な紛争は、投資家やビジネスコミュニティに不確実性をもたらし、通貨の価値を下げる可能性があります。キルギスは世界的に見ても政変が多い国です。よく動向を見守る必要があります。
国際的な関係
キルギスの国際的な外交政策や、特定の国や地域との経済・政治的な関係は、貿易や投資の動向に影響を与え、ソムの価値にも影響を与える可能性があります。旧ソ連の構成国であったということもあり、ロシアのウクライナ進攻後は物価など様々なことに影響が出てきています。これも今後の動きでソムに影響があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はキルギスの通貨についての記事を書いてみました。あまり日本ではキルギスの通貨に関する記事や情報が少なかったので書いてみました。調べている人の助けになれば幸いです。また、他にもキルギスに関する様々な記事を書いていますので、ぜひそちらもご覧下さいませ。