海外事業を考えている日本企業は、小売りや卸売業者の他にメーカーなどが多いのではないでしょうか?メイドインジャパンの製品などを海外に展開するのは多くの可能性を秘めています。しかし、多くの企業が考えている海外の販路拡大先としては、中国であったり、アメリカであったり、東南アジアの国々が思い浮かぶのではないかと思います。しかし、考えてみてください。例えば補助金などを使って海外進出を図る場合にもやりやすいのは理解出来ます。でも、そんなことを考えているライバル企業も多いのは皆さんご存じの通りだと思います。安易に「ほかの日系企業も多く進出しているから」「チャレンジが容易だから」などという理由で選択肢を狭めている企業が多い気がします。そこに私は新しい販路拡大先として中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々をオススメしたいと思います。その理由を今から話しようと思います。
中央アジア諸国で信頼されている日本製
ここでお話させて頂いている中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々での日本製の信頼は絶大です。収入が多い人がまだまだ少ないから日本製品を買うことが出来ない。または身近に日本製の製品が少ないだけで日本のものは大人気です。どの国でも車はトヨタが人気。カザフスタン、キルギスでは圧倒的な一番人気です。ウズベキスタンでも、国策としてシボレーばかりが走っていますが、実際はトヨタが好きです。そんな日本製の信頼だけでなく日本人というだけで仕事がやりやすい土地柄です。既に日本製のブランディングも出来上がっている未開拓地があるのにチャレンジしない日本企業が少ないのはどうしてなのか?実は見えないハードルがあり、それだけではなく日本独自の価値観もそれを邪魔している要因なのです。文化の違いとも言えますね。
日本企業は何故中央アジア諸国にチャレンジしないのか?
まず第一に、日本人は二言目には決まって「実績はありますか?」「他に同業他社の成功例はありますか?」と言った質問をする人、企業が多いです。まず第一人者になろうという企業はありません。二番煎じが大好きです。そんな性格だから、未開拓の国において日本人は全く先陣を切ることができません。それは大きな理由ですが、他にもいくつかの大きな要因があると私は考えます。
ビジネスの姿勢、文化の違い
これが原因で中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々に進出を試みる企業やチャレンジした企業が失敗することが多いです。誰でも成長する過程で経験などを踏まえて成長していくものです。そして自分なりの価値観や考えが育まれます。そして、これはしてはいけない。こうあるべきだという自分なりの意見や意思を持つ様になります。そして日本のビジネスで成功などを経て、その意見や意思、価値観や考え方に自信を持っている人も多いです。はっきり言いますが、こんなものは中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々に進出する上で何の役にも立ちません。そういっても分かって貰えない場合が多いのが現実です。だから無理なんです。しかし、私はこうも思います。こんなに分からない人が多いなら私は長い間このビジネスで食べていけるなと。個人的には良いんです。しかし、日本の未来を考えると。これではダメだと思います。例えばですが、日本で仕事を頑張る人と言うと、土日でも仕事の連絡があれば対応したり、なるべく自分のタスクは早くこなすなどと言った努力をする人が多いです。しかし、中央アジアの国々では「●●が誕生日だから」「来週まで●●の記念日だから」という感じで、イベントやお祝い。家族の行事などが多くてビジネスのことで確認のラリーなどをしていても時間がかかることが多かったりします。
コネの社会。日本も昔は多かった。実際は今も
中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々で実力だけで成功するには簡単ではありません。当然SNSの力やインターネットを使って、コネとは関係なくビジネスを成功させることも可能ではあります。しかし、まだまだコネの社会です。日本は現在目に見えてあからさまなコネ社会では無くなりましたが、そんなものは表向きであることは多くの人が周知の事実だと思います。中央アジア諸国ではまだまだその慣習が色濃く残っています。その立ち回り方も独特で、そのコミュニティの中に入るには信頼を得る必要があります。信頼を得ていない状態で寄ってくる輩の話は詐欺に近いものや嘘ばかりです。しかし、日本人の多くはこの嘘に乗せられて失敗して断念するパターンが多いと聞いています。一朝一夕で成せるものでは無いためにビジネスを行うハードルが高いとも言えます。
日本から物理的に遠い内陸国
最近ではウズベキスタンなどは直行便が復活しましたが、乗り換えなどを行うフライトが多いです。そして所要時間も長い。何よりも物流に関しては、今では使えなくなったロシアルート、中国ルート、イランルートなど、船を利用する場合には必ずどこかの国などを経由して陸路も使って運ぶ必要があります。これはコストも高くなり、時間も要するので、それだけでも貿易ビジネスでは大きなマイナス要素となります。航空便を利用すれば1週間程度で日本と物のやり取りは可能ですが、単価の高いものを選ばないといけないことも多いので、採算が合うアイテムが限られます。
以上のマイナス面の話を読んでどう思いましたか?
日本企業が中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)の国々にチャレンジしない理由。そして、チャレンジしたとしても上手くいかない理由を一部話させて頂きましたが、これらを見てどう思いましたか?多くの日本人がこう思うはずです。「やはり難しいんだ。やチャレンジするのはやめた方が良いかな」と。
多くの日本人が挫折するからチャンス
上記の通り、「やはり難しいんだ。やチャレンジするのはやめた方が良いかな」と思う人は正直に申し上げて、何もしない方が良いでしょう。簡単で競争率の高いところに突っ込んでいくことをオススメします。ここで何故チャンスだと思えないのか。それは仕方ないことです。その様に教育されている人が多いし、日本企業や日本人の気質としても攻めの姿勢を忘れた腑抜けになってしまっていることは否めません。私はこの状況を聞いたらチャンスだとしか思いません。だから私は日本企業のために道を切り開くべくこれらの国でコネクションを形成しました。そしてぜひそのコネクションを利用して進出して欲しいと思っています。
中央アジアでの販路拡大の方法
中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)などの国々は文化も人種も似ており、言語も共通言語としてロシア語を話せる人が多いため、どこか一つの国で成功したら、横展開がしやすいという特性があります。その為、市場規模は3つの国を合わせて計算することも可能です。大きく分けて、これらの国での販路拡大は2通りとなっています。
①ショッピングモールなどに場所をレンタルする
最も始めやすく簡単なのがこのパターンです。商品の良しあしではなく、そもそも場所を借りて商品を置くパターンです。売れなければ在庫リスクが発生します。しかし、非常に多くの候補地を見つけることができ、販路はいくらでも拡大出来ます。
②バイヤーに売る
利益率は落ちますが、リスクは前者よりも少なくなります。その代わりに、商品に対する調査や価格交渉は難航することが多いです。そもそも売れそうなものなどは中国の実例などを参考にしていたり、赤ちゃんのおむつや化粧品、サプリなど人気なものは偏っており、販路拡大したいと考えているメーカーは海外では無名のところが多いので、難しいです。
アンテナショップを企画中
チャレンジしたいと思う企業様が表れたとしても、1社でチャレンジするにはリスクが大きいと思う方が多いでしょう。そこで弊社では現在、中央アジアに日本企業のためのアンテナショップを作ることを計画しています。月額基本料を支払っていただき、商品を送ってもらえたら販売を行い、販売額の一部を成果報酬として頂戴する仕組みです。また詳細が決定したら記事で発表したいと思います。
最後に
いかがでしたか?海外への販路拡大をお考えの日本企業様向けに記事を書かせていただきました。難しいと感じた方も多いでしょう。しかし、弊社では子会社の設立や、会計士、弁護士のご紹介から法人運営まで、中央アジア(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス)などの国々への進出サポートも行っておりますので、少しでも興味がある方は是非お問合せ下さいませ。今後ともよろしくお願い申し上げます。