ウズベキスタンで使われる言語
ウズベキスタンの公用語はウズベク語です。ウズベク語はテュルク諸語に属する言語で、ラテン文字とキリル文字の両方で書かれることがありますが、1993年以降、公式にはラテン文字ベースのアルファベットが推進されてきました。ここではウズベキスタンで話されている言語の説明、日本人はどんな言語を学べば良いのか?や、ウズベク語の表記の歴史などをお届けしますので、ぜひ最後まで見て行ってください。
ウズベク語
国の公用語であり、教育、政府、メディアなどの公式な場面で使用される言語です。私は全く分かりませんので、ロシア語で何とかしています。首都のタシュケントなどではロシア語が使える人の割合が高いので、あまり困ることはありません。
ロシア語
ウズベキスタンはソビエト連邦の一部であったため、ロシア語は広く知られており、ビジネスや日常生活の中で第二言語として使用されることが多いです。私がよく滞在しているキルギスやカザフスタンでも同様です。ロシア語が話せるとなんとかなります。しかし、もし現地に本格的に長期間住むという場合にはウズベク語をマスターすることをおすすめします。
タジク語、カラカルパク語など
ウズベキスタンにはいくつかの少数民族が住んでおり、その中でタジク語やカラカルパク語などの少数言語が地域的に話されています。
他のテュルク系言語
ウズベキスタンの近隣諸国(カザフスタン、キルギスタン、トルクメニスタンなど)の言語もテュルク諸語に属しているため、互いの言語に一定の理解や共通性があります。
外国語教育
英語やその他の西洋の言語は、学校教育の一部として教えられることが増えてきています。
観光やビジネス、移住で学ぶべき言語
ウズベク語は公用語であり、日常生活のほとんどの場面で使用されます。地元の人々とのコミュニケーションや日常生活の中でのさまざまな取引(例: 買い物、交通、公共サービスなど)をスムーズにするためには、ウズベク語の基本的な会話能力を身につけることが強く推奨されます。しかし、ソビエト連邦時代の影響から、多くのウズベキスタン人がロシア語を理解し、会話ができます。特に都市部やビジネスの場面では、ロシア語がよく使われます。ロシア語の知識は、ウズベキスタンの他の中央アジアの国々でのコミュニケーションにも役立つでしょう。特にどの国もビジネスマンはロシア語が話せるケースが多いので、中央アジアでのビジネスをお考えの場合は個人的にはロシア語の習得をおすすめします。より人々との関係構築に役立つのはウズベク語でしょう。自分たちの国だけの言語という特別感があり、話せると相手も喜んでくれます。凡庸性や用途に応じて学ぶべき言語を選択しましょう。私なら観光やビジネスならロシア語。移住など長期滞在ならウズベク語を学ぶでしょう。
ウズベク語の表記の歴史
ウズベク語の表記に関して、20世紀を通じて複数の変遷がありました。ラテン文字の導入前のウズベク語の主要な表記方法は、キリル文字ベースでした。しかし、キリル文字への移行の前に、ウズベク語はアラビア文字で書かれていました。ウズベキスタンで言語表記の歴史は以下の通りです。
アラビア文字
ソビエト連邦の成立前、ウズベキスタンやその周辺地域では、ウズベク語は主にアラビア文字をベースとした表記で書かれていました。これはイスラム文化の影響下で長い間使われてきたものであり、ウズベク語に特化した独自の変種も存在しました。
ラテン文字
1920年代後半から1930年代初頭にかけて、ソビエト連邦の民族政策の一環として、ウズベク語の表記をアラビア文字からラテン文字ベースに変更する動きがありました。
キリル文字
1940年に、ソビエト連邦の方針変更により、ウズベク語の表記は再びキリル文字ベースに変更されました。これはソビエト連邦の解体とウズベキスタンの独立まで続きました。
ラテン文字への再移行
ウズベキスタンが1991年にソビエト連邦から独立した後、1993年にウズベク語の表記をラテン文字ベースに再移行する方針が公式に決定されました。
このように、ウズベク語の表記は20世紀を通じて複数回変更され、政治的・文化的な背景や意図に影響されてきました。
ウズベク語の表記にアルファベットを推奨した理由
現在ウズベキスタンがウズベク語の表記にラテン文字ベースのアルファベットを推奨した背景には、以下のような理由や目的が挙げられます。
ソビエト連邦からの独立
1991年にウズベキスタンがソビエト連邦から独立した後、国としてのアイデンティティや文化的な独立性を強化するために、キリル文字からラテン文字への移行が検討されるようになりました。
近代化と国際化
ラテン文字は国際的に広く使用されているため、ウズベキスタンの近代化や国際化の取り組みとして、ラテン文字の採用が進められました。これにより、国際的なコミュニケーションや技術の導入が容易になるとの考えもありました。
教育の改革
ラテン文字の採用により、英語やその他の西洋言語の学習がしやすくなるというメリットも指摘されています。これは、国際的なビジネスや科学技術の分野での競争力を向上させる目的も含まれています。
歴史的背景
ウズベク語は、ソビエト連邦の時代より前、1920年代初頭に一度ラテン文字を用いて表記されていました。その後、1930年代にキリル文字に変わったのです。独立後のラテン文字への移行は、ある意味で歴史的なルーツに戻るという側面もあります。
これらの理由から、ウズベキスタンはウズベク語の表記にラテン文字ベースのアルファベットを推奨し、公式に採用しています。しかし、キリル文字のウズベク語もまだ一部で使われており、特に中高年の世代にはキリル文字の知識があります。
ウズベキスタンでの言語についてでした
以上、ウズベキスタンで使われる言語についての話でした。ウズベキスタンに興味がある人は、観光、ビジネス、移住を検討中の人など様々だとは思いますが、それらの人にとって役立つ情報であるとうれしいです。ちなみに、英語や日本語は全く役に立たないと考えて良いです。都市部で英語が話せる人はいますが、少ないです。たまにいます。大声で日本語や英語で何か伝えようと必死な人。恥ずかしいので、辞めて欲しいと思います。そして、伝わらないと不機嫌そうな顔する人。元々基本的に通じないんです。そんな恥ずかしい思いをしない様に、相手の国の文化や言語に敬意をもって接して行きましょう。また、弊社のブログではウズベキスタン観光やその他様々なウズベキスタン情報も日々発信していますので、そちらもぜひご覧下さいませ。