カザフスタンの首都アスタナの紹介をします。今月の末にも仕事で行く予定があるアスタナですが、2022年の9月までアスタナという名称ではなくヌルスルタンという名前でした。絶対的権力者であった元大統領がヌルスルタン・ナザルバエフと言う名前だったので、彼にちなんだ名前だったわけですね。どんなけ権力があったんだって話なんですけど、私のカザフスタンパートナーの亡き父が元々ナザルバエフの側近として、元アルマトイ市長なども務めていたこともあり、そんなコネクションで仕事出来ているので何とも言えませんが、ここではカザフスタンの首都アスタナについて紹介させて頂きます。
カザフスタンの首都アスタナとは
アスタナの地域は、古代からの交易路や遊牧民のルートに位置していたが、都市としての歴史は比較的新しい。
アルマトイからアスタナへ
元々カザフスタンの首都はアルマトイであった。アルマトイから移転した理由も一応あり、アルマトイが活断層があり地震多発地帯であることや地形的に更なる発展に限界があったことなどの理由が挙げられる。しかし、アスタナがカザフスタンの主要軸から外れていて、冬季の気候は酷寒であることや、新首都建設に莫大な費用がかかっているなどの問題点もある。冬などは寒すぎて行けたものではない。
アスタナからヌルスルタン、そしてアスタナへ
1997年12月、元々の首都であったアルマトイよりアクモラに遷都。 翌年、カザフ語で「首都」を意味するアスタナに改称。 2019年、カザフスタンの長期間のリーダー、ヌルスルタン・ナザルバエフが大統領を退任したことを受け、彼の功績を称えて都市の名前は「ヌルスルタン」として変更された。しかし、2022年1月にナザルバエフが反政府デモによって失脚して政界から退いたこともあり、2022年9月、再度アスタナに改称したというアホみたいな近年の動きである。私が最初中央アジアに来た時はアスタナでした。それがいつの間にかヌルスルタンという名前になって、あほくさいなと思っていたらそれをアスタナに戻したのである。
首都アスタナのデータ
2022年時点でのアスタナ市の人口は約134万人
市の面積は約722平方キロメートル(東京23区の約1.15倍)
広大な平原の中心に位置するアスタナの気候は大陸性で、天候の変化が激しく空気は常に乾燥している。強い北西風が頻繁に吹き、一年の約半分は氷点下で雪に覆われる。冬季は寒波により気温がマイナス30度以下になることも珍しくない。
1、2月の厳寒期にはマイナス40度以下にまで達することもあり、この時期の徒歩での屋外移動は困難である。
春、夏、秋の季節は短い。夏季には気温が30度以上に達する。強い太陽光や突風、時折の雷雨はあるものの低湿度と風のため体感気温はそれほど高くなく、過ごしやすい。
日本との関係
1998年に新首都設計国際設計コンペがアスタナで開催されました。日本の著名な建築家である黒川紀章氏がこのコンペで優勝した。その後、同氏はJICA開発調査のスキームでアスタナの首都建設に関するマスタープランを作成。このプランがカザフスタン政府に承認され、同プランに基づき、人口の増加に合わせて修正が加えられながら首都建設が進められている。2005年 3月にオープンしたアスタナ国際空港ターミナルビル(円借款事業)も彼のデザインである。また円借款によりアスタナ上下水道整備プロジェクトが実施され,アスタナ市の生活環境整備に貢献している。
現在アスタナに長期滞在している日本人は約 50名と多くはない。
2017年6月10日~9月10日にかけて、アスタナで「未来のエネルギー」をテーマとした国際博覧会が実施され、日本館では「Smart Mix with Technologe ~オールジャパンの経験と挑戦~」をテーマに安全で環境に配慮した多様なエネルギーの実現に向けた、日本の取り組みや最新技術を紹介した。
アルタナを取り巻く交通網
アスタナ国際空港
アスタナ国際空港は街の南方約15kmの郊外に位置しており、国際便、
国内便が発着していて、現在国際線ターミナルとして利用されている。冬季は吹雪や濃霧等の悪天候により特にアルマティ発着の便が遅れがちとなる欠点がある。
外国への直行便は数年前と比較して随分増えているが日本との直行便は無い。日本―アスタナ間の主要ルートとしては、ソウル経由、北京経由などのルートがある。
鉄道やバス
街の東側に新しい中央駅「Nurly Zhol 駅(ヌルルィ・ジョル)」と、旧中央駅である「アスタナ駅」が街の北側にある。アスタナ~アルマティ間を13時間弱で結ぶ寝台特急列車 (通称”Talgo”) などが毎日運行されている。
長距離都市間バスは、アスタナ鉄道駅の横にあるバスターミナルから各地への便が出ている。車両は古く、居住性もあまり配慮されていないため長距離の移動にはあまり適さない。また冬場は路面が凍結して事故が発生したり、道路が封鎖されることも多いので利用しにくい。
タクシーやミニバスなど
ミニバスやタクシーも利用出来る。ルートやどのミニバスに乗れば良いのかなど、ルート案内をしてくれるサイトもある。タクシーの利用方法もこちらで記事にしていますので、可能な限りタクシーの場合はアプリの利用をおすすめします。
首都アスタナの観光地
首都アスタナは近代的(デザインセンスはともかくとして)な建築物や公園で知られており、いくつかの観光地があります。
バイテレク (Baiterek)
アスタナのシンボルともいえる塔。展望デッキからは都市のパノラマを楽しむことができます。
ハズレット・スルタン・モスク (Hazret Sultan Mosque)
カザフスタンで最大のモスクであり、その壮大な建築と美しい内装で知られています。
ヌル・アスタナ・モスク (Nur-Astana Mosque)
独特のデザインが特徴のモスクで、都市のランドマークの一つとなっています。
カザフスタン中央コンサートホール
独特の形状を持つ建築物で、様々なイベントやコンサートが開催されています。
ドゥマン エンターテイメント センター(Duman Entertainment Center)
中央アジアで唯一の水族館であり、多くの海洋生物を展示しています。
カザフスタン国立博物館 (National Museum of Kazakhstan)
カザフスタンの歴史や文化を学ぶことができる博物館。近代的な展示方法と多彩なコレクションが魅力です。
プレジデンシャル・パレス (Ak Orda Presidential Palace)
大統領の公邸で、その美しい建築と庭園で知られています。
以上首都アスタナについてでした
今回は首都アスタナについて書かせていただきました。実際に行った時の写真を交えて記事にしました。新し建物は結構あるのですが、残念ながら歴史的な建物などが少なく、近代的な奇抜な建物が多いのが特徴です。個人的にはアスタナよりも圧倒的にアルマトイの方が好きだし、交通の面でも楽なので、ほとんど首都だけど行かない都市という感じですね。他にもカザフスタンの様々な記事を書いていますので、ぜひそちらもご覧下さいませ。