TBSのクレイジージャーニーという番組で【奇界遺産フォトグラファー佐藤健寿が“実は日本と兄弟国”なのに謎だらけのキルギスへ▽小池設楽困惑「どうやって作ったの!?」山の頂上にたたずむ謎の巨大像とは?】と言うタイトルの番組が本日夜に放送されます。そこで、番組の番宣画像から読み取れる中身について話をしてみたいと思います。
山の頂上にたたずむ謎の巨大像
上記の画像は番宣のキャプチャーです。山の頂上にある変な像について。私の妻はキルギス人なので、妻に聞いてみたら。「なにこれ。どこにあるんだろう?」と言う反応でした。おそらくキルギス人にとっては特に馴染みも興味もないものなのかもしれませんね。旧ソ連のことが詳しく書いている記事がありますので、以下、こちらのサイトからの情報を紹介します。
それによると、こちらの像は旧ソ連時代の秘密都市であったカジサイの入り口でしょうか。情報が少なく、テレビの放送を待とうと思います。
キルギスの奇界遺産、巨大な謎の壁アラムオルド
クレイジージャーニーで放送されるであろう奇界遺産として紹介される予定のこの壁は、イシククル湖のほとりに広がる壁。アラムオルド(マナスビレッジ)と言う名前だそうです。名前で言うと、キルギスの英雄であるマナスの村ですね。
アラム・オルドは2009年に作られました。当時は文化、科学、スピリチュアリティの文化複合施設になり、キルギスの若者たちが年長者と意見を交換し、講義やカリキュラム、レッスンなしで学びを得る場所となる筈だった。
コミュニティの人たちは365棟のユルトに住む予定で、そのうち36棟は年長者用に指定された。
これによって新しい世代を育成し、そのアイデアが遠く離れた国々にも届き、キルギスにノーベル賞をもたらすという壮大なビジョンがあった。
しかし、2010年、当時の大統領クルマンベク・バキエフ氏は2010年キルギス騒乱で権力の座を追われる事となった。そしてアラム・オルドは放棄され、現在に至るそうです。
この壁はなんどもイシククルに行っているので僕も見たことはありますが、正直なんとも思いませんでしたね。旧ソ連時代の謎デザインの廃墟とか、壁画とかはマンションなどにも描かれたりしていますし、特に気にする様なものでも無い存在として認識していました。
壁に囲まれたエリアと道路を挟んで、丘の上に聳える壁画には村を恐怖に陥れ、全ての富を奪うドラゴンが描かれているそうで、物語は以下の通りです。
村の男たちが一人ずつドラゴンと戦い、ついにそのうちの一人が討伐に成功するが、全ての富を持って村に戻る代わりに、彼自身がドラゴンに変身して村を脅かし続ける。これはキルギスにおける腐敗の連鎖を象徴している。
腐敗と戦う人々が、嘗てはシステムの一部であったにも関わらず同じように腐敗してしまったことを表している。
壁画にはビシュケクの国会議事堂が描かれており、その屋上にはスナイパーがいる。昔起きたクーデターの際に大統領が鎮圧するためにスナイパーを設置したことを批判する絵なのかもしれませんね。
ここで書かれている物語ですが、私としては、綺麗ごとを言って、現政政権を批判してクーデターに成功しても、クーデターに成功したやつが今度はまた権力を握って腐敗してしまい、富を奪うという、まあキルギスで繰り返されてきた歴史を壁画にしているんだろうなと思いました。この奇界遺産アラムオルドを作ったクルマンベク・バキエフ氏自体もクーデターで権力の座を追われることとなったわけですからね。皮肉なもんです。
最後に日本と兄弟国であるキルギスについて
キルギス人と日本人についての記事はこちらに書かせて頂いており、非常に多くの人に読んでいただいていますが、キルギスでは日本は兄弟だと言う人も多い親日国です。私も妻がキルギス人ですし、日本では馴染みの無い国ですが、キルギスのことが日本のテレビで放送されるということは非常にうれしく思います。本日の8時50分から、妻とテレビの前で楽しみたいと思っています。また放送後に報道後の感想も記事にしたいと思います。それでは!